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チャック・アグノフ氏
オービタ創業者
チャック・アグノフ氏

高級時計に
ふさわしい
ワインダーを

私の60歳の誕生日と定年退職のお祝いに、妻のエヴェリンが金のロレックスの腕時計をプレゼントしてくれました。見事な時計、素晴らしい感触。
しかし、私が2〜3日時計をしないでいると止まってしまい、何回も繰り返し時間と日付を合わせなければならず、とてもうんざりしました。
そこで、私は時計をはめていなくても、時計を巻き上げる装置を考案し、装置は大変うまく機能したのです。
そのことを契機に、私は定年退職を延期し、ウォッチ・ワインダーを製造すべく新しい会社を創立したのです。

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2003年4月 
チャック・アグノフ氏との出会い

高級時計に相応しいウォッチワインディングマシーンを日本市場へ

毎年訪問していたスイス・バーゼルウォッチフェア。当時、当社はオリジナル商品の企画・生産に注力し始めたころで、業界におけるウォッチワインディング市場である程度の地位を築いておりました。 更に今後のラインナップとして高級時計に相応しいハイクラスでセンスの良い商品を扱いたい、日本の時計ユーザーへ良質な商品を提供したい、と意気込んでいました。

数社のブースを回り、商品を吟味しつつ、ふと目に留まったのが、オービタでした。左右にクルンクルンとスイングする、その面白い動きにしばらく立ち止まり眺めていました。すると、「コンニチハ、オオキニ」と、変な大阪弁の初老の男性が声をかけてきたのです。それが、オービタの創業者でCEOのチャック・アグノフ氏だったのです。

ワインディングマシーンはモーターの動力により回転台に付けた時計を動かす、というのが主流であり、モーターの耐久年数などがアフター面でも課題になりがちでした。 しかしオービタのそれは様相が異なり、動力は10分毎に1回だけ。あとは振り子のように惰性で止まるまで回転させる、とのこと。 なるほど!これは面白い!商品も面白いが、アグノフ氏のトークもジョーク炸裂で楽しい。初対面にも関わらず、すっかりと場が和みました。


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日本の代理店を探している

アグノフ氏によると、過去に1社ほど取引したがうまく行かなかったそう。もちろん業界では有名な会社で当社もよく知っておりました。さらに今回も2社が代理店候補として名乗りを挙げているらしく、時計ブランドを扱っている有名な会社でした。非常に強力なライバルではありましたが、なぜかアグノフ氏は当社との取引に前向きで、どんどん話を進めてきました。一つ言えることは、当社が「ブランドを守りたい、育てたい」と言う事を明確に表明したこと、そしてアグノフ氏との波長があったという事だと感じました。

定年退職の記念にプレゼントされたロレックス
毎回時刻合わせが面倒

それが契機となりアグノフ氏がオービタ社を設立するに至りました。時計をプレゼントされた当初ワインダーを購入しに行ったアグノフ氏は、高級ワインダーで有名なS社の商品を見て、あまりの高額さに驚き、それなら自分で作ってしまおう、と考えたのだとか。

そこでベアリング会社の副社長として長年在籍したアグノフ氏の知識と経験が生かされる事となりました。こうして試行錯誤を重ね、振り子式のローダーワインドシステムによるスパルタが誕生。少ない動力しか必要としないこの仕組みは耐久性に非常に優れており、商品保証期間を3年付ける事が出来ました。この長い保証期間には商品の性能に対する自信が表れています。


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オービタ社との正式契約へ

その年の夏(2003年7月)、当社はアグノフ氏にアメリカ ノースカロライナ州ウィルミントンの本社に招聘を受け、会社見学及びご家族やスタッフの方たちとの交流を楽しみました。 イグアナのような大きなトカゲが道端で普通にじっとしている光景にビックリしながらも、映画に出てくるような白亜の豪邸に招き入れてくれました。部屋には白いグランドピアノが置かれ、バーカウンターからの庭の眺めは悠々とした河が見え、アメリカンエグゼクティブの豊かさを目の当たりにしました。

彼はそこで『ビジネスの成功にはお互いの人間性を知った上で』というポリシーであると語ってくれました。 極東の小さな国から来た我々を心からもてなしてくれた彼の大らかさと、ビジネスマンとしての力強くも繊細な人柄に、人間として魅了されるのも当然な流れでした。

そうして、オービタ社と当社は正式な契約を結ぶこととなったのです。

2016年3月、彼の奥様であるエブリンより訃報が届き、彼が逝去したとのこと。 とてもショックで悲しい気持ちでしたが、彼の残した商品開発の魂、常に進化と改善を模索する姿勢は現在に至るまでもずっと引き継がれており、更なる発展をしつづけています。

日本の高級時計のオーナーの皆様に相応しい、ハイレベルで良質なサービスをさせていただく事をモットーとし、創業者チャック・アグノフ氏に敬意を表し、彼の意思を繋いで行きたいと思います。

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1997年

アメリカ ノースカロライナ州ウィルミントンにてオービタ社を設立

2003年

4月

スイス バーゼルウォッチフェアにて、オービタ創業者チャック・アグノフ氏と出会う
トライアルでスパルタ他、数アイテムの注文

7月

アメリカ ノールカロライナ州ウィルミントンの本社訪問
正式契約

2005年

5月

アグノフ氏夫妻が来日


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2011年

11月

オービタジャパン設立 ライセンス生産を開始

以降、スパルタ、シエナ1のライセンシー生産及び、自社メンテナンスのノウハウ確立により
販売台数が飛躍的に伸びる

2016年

3月

チャック・アグノフ氏ご逝去
数年前より会社のCEO権が娘婿である、マーク・ランプキン氏に委譲


10月

現CEO マーク・ランプキン氏 来日

2017年

6月

当社代表、役員、スタッフによるオービタ本社訪問
商品のアップロード、メンテナンスのレクチャーなど、エンジニアからの直接レクチャーを受ける

この頃より、家具などに直接組み込めるDIYモジュールの需要が高まる。


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10月

オービタの技術スタッフが来日
当社の組立品質などのチェック、指導が目的

2019年

5月

マーク・ランプキン氏来日
情報交換等


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